期間は1月いっぱいまで。300万円を目標にしてあります。
子どもの多様な学びの場を保障するための基金を立ち上げたい | 一般財団法人ちくご川コミュニティ財団 (congrant.com)
この基金は、不登校の子どもがフリースクールに登校するための奨学金として活用されます。不登校の子どもがフリースクールに通うための奨学金?
それってどういうこと?
そんな疑問を持たれる方も多いと思います。
いや、そんな疑問を持たれる方の方がまだまだ多い状況だと思います。
現在、全国で不登校の子どもたちが約30万人います。そして増加中です。
さて不登校になると、子どもは孤立します。
「子ども時代に友人関係が必須のものである」ことは、子どもの発達に御関心のある方々には容易に想像できることだと思います。
不登校になると、友人関係が途切れます。
現代日本では、子どもの友人関係がほとんど学校で育まれているのですから。
親にしても相談相手が見つからないと、社会的に孤立しがちとなります。
フリースクールは、不登校になって孤立を深めていく子どもと親の社会的なつながりを確保するために、また子どもの学びを保障するために、とても大切な場であるといえます。
しかし。
統計でみてみると、30万人の不登校の子どもの中で、フリースクールに通う子どもは、わずか8%。
なぜなら、フリースクールの平均月謝が3万円を越えているからです。
フリースクールの運営に奮闘してある方々は、様々な助成金を組み合わせながら、学びの場を維持してあります。
その御苦労は並大抵のものではありません。
フリースクールは公教育の外側に位置付けられています。
フリースクール運営者たちがどんなに奮闘努力しても、どうしても月謝が高額となり勝ちです。
つまりフリースクールに通学するためには、家庭の経済基盤が必要な状態であるのです。
では、30万人の不登校の子どもの8%が現在フリースクールに通っているとして、残り92%の子どもはどうしているのでしょう?
中には、各地方教育委員会が設けている適応支援学級(受入数が限られています)に通う子どももいるでしょう。
また再登校する子どももいるでしょう。
でもそれらにあてはまらない子どもたちは?
どうしているのでしょう?
彼らが、社会的つながりからも学びからも切り離され、孤立していることは容易に想像出来ます。
私たちは、弊団体がパペットシアターPROJECTを積み重ねた経験から、この「見えなくされている子ども」が膨大に存在していることに気づいていきました。
ここに社会の手が差しのべられていないことに、気がついてました。
不登校と家庭の経済問題は、密接に結びついています。
そもそも不登校と貧困の因果関係は、指摘され続けた問題です。
だからこそ「フリースクールに通うための奨学金」が必要なのです。
ちくご川コミュニティ財団様の今回クラウドファンディングは、じつにタイムリーです。
ほんとうに待たれていた企画なのです。
なかには、「教育行政がすべきことだ」とお考えの皆さんもいらっしゃることでしょう。
全くその通りです。
しかし、現在のところ教育行政にその動きはみられません。
だったら、フリースクールに通う奨学金設立のために、まず市民が立ち上がる。
それは理にかなった動きです。
まずは市民が奨学金を設立し、それを広げ、そして教育行政を動かしていくのです。
そのような市民の輪が広がり強くなることが、いま大切なことなのだと思います。
最後になります。
「フリースクールに通う奨学金を設立することで、不登校の子どもと親を支援する」。
このことの背景には、上述したように複雑なことがあります。
ですから、一言では市民の皆さんに伝わりにくい状態にあると思われます。
このクラウドファンディングを成功させるには、たくさんの力が必要です。
しかし、一言で相手に伝わりにくいこの取り組みは、「市民の理解が難しい」壁にぶつかることになります。
けれども。
このクラウドファンディングを成功させるために様々な取り組みをすること自体が、不登校の子どもをみんなで支えていこうという機運を高めます。
皆様。
どうかちくご川コミュニティ財団様のHPを覗いてみてください。
そして、ちくご川コミュニティ財団様のクラウドファンディングに御協力いただければ幸いです。
ちくご川コミュニティ財団様。
今回のクラウドファンディングの御成功をお祈り申し上げます。
【釜】