昨日は親子であそぶ人形劇がっこうinちくしの。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
3連休最終日が、親子の皆様にとって素敵な1日になっていましたら幸いです。
このワークショップは2時間のプログラムです。簡単な工作から遊んでみるまで。
終わった後の感想には、子どものみなさん大人のみなさん、それぞれのたくさんの気持ちをいっぱい書いてくださっています。
「おもしろかった!」「家でもまたやってみたい」「子どもが自由な発想をしてくれて嬉しかった」「想像することの奥深さを感じた」
言葉に書ききれない気持ちは、身体で表情で私たちに伝えてくれます。帰り際、人形劇あそびでやっていたことを身体表現で表したり。
最近よく、大人の感想の中にとても興味深いものが見受けられます。
「2時間という短い時間でこんなに楽しめるなんて」
「2時間という長い時間をこどもと遊ぶなんて、めったにない機会になった」
前者の感想、全くもってそのとおりです。
人形をつくるところから始めて人形劇であそんでみるところまでを2時間でやってみるというのは、とってもとってもとっても短いのです。
2時間で親子のみなさんに人形劇の面白さをどう体験してもらうことができるのか…プログラムの組み立てや材料選び、工作手順、とても試行錯誤しています。
誰でも参加できる親子向け自主ワークショップをはじめた10年前は、『人形劇をやるためには時間がかかる』ということに理解が得られず苦労していたものです。(体験された方々にはいうまでもありませんが、この『時間がかかる』ことに人形劇の魅力が詰まっているのです。詳しくはまた改めて。)
2時間を短い時間と評価してくれた前者の感想に感慨深く思いました。
後者の感想は、わりとよく言われます。
”わりとよく言われる”ということに、保護者の方の日々の忙しさが想像でき、胸が締め付けられます。
毎日の暮らしの中にある「余白」が、とても小さくなっていると感じます。この「余白」のなさが、狭量で排他的な人間関係につながっているように感じてなりません。
では、「余白」をつくるために保護者ががんばればいいのか?いえ、そうではありません。
精神的「余白」をつくりだすことは、いち個人の努力だけでなんとかなるものではないのです。
人形劇ワークショップにおいて、2時間はとても短い。
でも、毎日一生懸命くらしている親子のみなさんにとって、2時間は短いのか?
時間の感じ方はひとそれぞれだと思います。短く感じる方、長く感じる方、どちらの感じ方でも全く問題ありません。
いただいた感想の裏側に、参加された親子のみなさんの、『毎日のがんばり』が透けてみえる。
だからこそ、わたしたちのワークショップが、親子の皆様にとって素敵な1日になっていましたら、こんなにうれしいことはありません。
【尚】