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2025年の御挨拶

あけましておめでとうございます。

今からがいよいよ厳しい厳冬期ですね。
木々も丸裸になりました。
しかし、目には見えないけれど、
木々の梢には春を迎えるちからが蓄えられています。

生命(いのち)の営みとは、
丸裸にされて、無残に寒々としていても、
いつだって回復していく、
そんな営みなのかもしれません。
だから、寒々としていても、
凛として美しいのかなあ。

じつは、正月早々、私たちはでフル稼働中です。
(在宅勤務ですけどね)
2025年の助成申請のために、おおわらわ。
いつだって追われてしまう仕事の数々を、一つの枠組みの中に位置づけなおす。
そんな2025年にしたいですね。

一つの枠組みってなに?
それは・・・、

「アートを最も必要としている人々は、アートから最も遠いところにいる」
そこを出発点にして、
人々と一緒になって、
まるで焚火を車座で囲みあうようなアート体験の場をつくる。
私たちのしごとは、そこに帰着する。

これが一つの枠組み。

いのちの営みがいつだって回復していくことならば、
アートの場という焚火を囲むことで、
いつのまにか深く傷ついた心が癒えてくるならば、

アートとは・・・、
いのちの営みと深いところで、
どこかできっと、
つながっているのかもしれません。
こころのどこか奥のほうで・・・。


皆様、2025年もよろしくお願い申し上げます。




2024年の収穫は対話のちから

2024年を振り返ってみます。
その成果は、なんといっても、観劇対話を編み出すことが出来たこと。
そう思います。

今年はWAMこどもの未来応援基金助成を受けてのパペットシアターPROJECTⅠに加えて、休眠預金等活用事業(緊急枠)に採択されてパペットシアターPROJECTⅡにとりくむことができました。
それは、
多くの人々が抱える生き難さに伴走できたということです。
それは、
アートが必要な人々と一緒になって、アート体験をともに生み出すことが出来た、ということでもあります。

そしてそのなかでも、もっとも特筆したいこと。
それが、観劇対話(ドラマダイアログ)です。
私たちは「対話のもつちから」に目を見張る思いをしてきました。

対話とはなにか。
それは、「意識化」(気づき)を生み出すプロセス。

対話によって、世界から一方的に命令される<客体化した自己>(ひたすら適応を求められるだけの自分)から、「意識化」(気づき)によって、<主体化した自己>(世界に働きかける自分)が生まれる。

その意味で対話とは、奪われてきた主体性を取り戻す、人間にしかできない行為といえるのでしょうか。

ここまで述べれば、「あぁ、あれか」と勘づかれることと思います。
そうです。
パウロ・フレイレの「被抑圧者の教育学」です。
ブラジルの成人識字運動実践者であり理論家であるパウロ・フレイレが提唱した対話。
それを一つの物差しとして、私たちは観劇対話(ドラマダイアログ)を進めてきたのでした。

世界に命令される自分から、
世界を名付けなおし、
働きかける自己が生まれる。
だから自然と心が前を向く。
それは、
とっても楽しいこと。

アンケートを読むが限りでは、少なくとも参加した皆さんは対話を「楽しい」と感じられているようです。

皆様、よいお年をお迎えください。
来年は、パペットシアターPROJECTⅡをどう発展させていくか。
私たちの正念場がはじまります。
どうぞ、来年もよろしくお願い申し上げます。

演劇と教育研究委員会12月例会のお知らせ

演劇と教育研究委員会。
それは、劇列車が3年前から2か月に1回ひらいてきた研究会。
演劇のちからと人間の発達の関わりを、
ジャンルを問わず、
会員非会員問わず、
ひらかれたスタイルで研究してきました。

パペットシアターPROJECTⅡでのおしゃべりじかん(観劇対話)は、この研究会から生まれてきたんです。
研究して、
実地で検証して、
生み出されたのが観劇対話です。
(ドラマダイアログと言ったりもします)

12月例会は、アトリエ山猫舎で開催予定。
報告は「わくわくチャレンジくらぶ三年目の挑戦」。
~ぺんぎん一座さんが篠栗町でおこなっているこどもあそび場づくりの報告です~
よかったら来てね!
画像は、研究会会場のアトリエ山猫舎。
劇列車の稽古場+ミーティングルームです。
朝倉市秋月にあるちょっぴり山小屋風?のおちついた小スペース、
画像初公開でーす!

【演劇と教育研究委員会12月例会】
日時  12月15日(日)13:30~15:30
場所  朝倉市秋月197 アトリエ山猫舎
参加費 無料
【劇列車】

大人気のハリネズミくん

さわるとフワフワ、モクモク。
小さなぬいぐるみのハリネズミくん、気持ちいい~。

ハリネズミくんは、おしゃべりじかん(観劇対話)の立役者。
ハリネズミくんを持っている人にとっては、
持っている間は、その人の時間。
持ってない人にとっては、
持っている人の話しを聴く時間。
じっくり聴きあうために、
ハリネズミくんは大活躍。

たくさんの人がおしゃべりじかんを「楽しい!」と言います。
なぜ?
それは、もしかしたら・・・、
自分を押しつぶしてくるひどい現実のさきに、
別のすてきな現実があることを、ふっと見てしまうから?

あたしにもなにかいいこと起きるかな?
もしかしたら・・・。
ぼくにもなにかいいこと起きるかな?
もしかしたら・・・。
もしかしたら・・・。

そんなすてきにあったかい場がおしゃべりじかん。

参加者みんなでつくりだし、声にならない声で、こう励ましあっていると思います。

おたがいがんばろうぜ!って。
だから楽しくてあたりまえ?

今日は、パペットシアターPROJECTⅡ第3回のおしゃべりじかん振り返り会。みんなの力でもっとすてきな場をつくりだすために、みっちり3時間。
濃密~。

【劇列車】


 

ハードルを越えて

パペットシアターPROJECTⅡ。
3回のプログラムすべてに、参加者のみなさんは「とても楽しかった」「楽しかった」とご回答くださいました。
アンケートでみると、その数100%!
すごい!!!
とくに観劇後のおしゃべりじかんが大好評
自分の気持ちを安心して出せる場が求められていたんですね。

心のどこかで求めていても、求めていることすら気づかない
だって、日常のなかにそんな場がないのだから。
でも、ふと出会ったとき

「これ、楽しい」
「なんだか新鮮」
「また来たいかも」

みなさん、そう思われるのでしょうか。
私自身のことを振り返ると、そうなのかなあって思ったりしています。
もしかしたら、みんなそうなのかなあ。

残り1回となったパペットシアターPROJECTⅡ
2025年度も続けていきたい。
みんなでつくりだした宝物のような場
それを守っていきたいから
持続のハードルを一つひとつ越えていく。
越えるのは誰かではなく、私たち自身。

みなさん、応援まってます!
「こんなのあってるよ」
どしどし周りに紹介してくれたらうれしいです。

【劇列車】